2022-01-01から1年間の記事一覧

ゾンビ・ピカソ

間もなく2022年が終わります。今年は前半TARO賞展、後半は笠間日動美術館の所蔵作品展示と、一年の約半分を大きな展覧会に参加して過ごせたので、個人的になかなか充実していました。特にTARO賞展はあれだけのスペースを3ヶ月間にわたって占有でき、しかも観…

ムンク

2022年 高185cm 麻布、樹脂、漆、木、他 今年のTARO賞展に出品したまま、まだ紹介していなかった立像が一つありました。言わずと知れたムンクの肖像です。でも「叫び」は知っていてもムンク本人のことは知らない人がほとんどだった様で、「へーっ。ムン…

大宮八幡宮・銀杏と楼門

2022年 32cm×41cm 紙、鉛筆、水彩 11月中旬、大宮八幡宮を通りかかると、銀杏の色付きがあと少しでピークというところでした。そこで週末を待って、スケッチに行こうと決めました。正面には茅の輪(境内の小笹で作ったそうです。)が飾られ、七五三の参…

紅葉の深大寺門前

2022年 22.5cm×16cm 紙、鉛筆、水彩 深大寺は大き過ぎず小さ過ぎず、遠過ぎず近過ぎず、週末ちょっと出掛けるのに丁度良い場所です。だいたい隣の神代植物公園前の駐車場に車を停めて、まず公園内を一通り散策した後で寄ります。11月半ばのこの日は大温…

深大寺白鳳仏

2022年 22.5cm×16cm 紙、鉛筆 深大寺を訪ねると、国宝の白鵬仏が一般公開されていました。美術展で何度か観たことはありましたが、こうして深大寺の境内で拝むのは初めてかもしれません。前に浄財と書かれた賽銭箱が置かれているのは、これらの貴重な仏…

殿ヶ谷戸庭園・夕暮れの紅葉

2022年 22.5cm×16cm 紙、鉛筆、水彩 11月の午後、小平市の平櫛田中美術館で展覧会を観た帰り、天気も良かったので国分寺駅まで歩くことにしました。途中玉川上水沿いの道で絵でも描こうと思ったのですが、ピンと来る景色がなかったので、そのまま駅を越…

駆け去りし者(J.ポロック)

1996年(漆塗り直し2022年) 高105cm×幅72cm×奥行50cm 麻布、樹脂、漆 引き取りに行った美術館で久しぶりに対面すると、セナもポロックも巨大で驚きました。等身より一回り大きくつくったとは記憶していましたが、二回り位、全身にすれば軽く2m半を…

駆け去りし者(A.セナ)

1996年(漆塗り直し2022年)高107cm×幅107cm×奥行42cm 麻布、樹脂、漆 もう四半世紀も前に笠間日動美術館の所蔵となった二作品を修繕のため、一旦引き取ってきました。私の初期の作品は着色を油彩で行っていたので、年月の経過とともに空気中の水分…

ドライフラワー

2022年 32cm×41cm 紙、鉛筆、水彩 昨年、還暦の誕生パーティーでもらった花束を、水を抜いた壺にそのまま飾り続けていたら、良い具合にドライフラワーになりました。とは言え、これはもちろん偶然ではなく、花屋の教え子が意図して長持ちするアレンジで…

称名寺

2022年 16cm×22.5cm 紙、鉛筆、水彩 日曜日の朝一で金沢文庫に「運慶展」を観に行きました。道路は空いていて、せっかく早く着いたのに、車を停めた駐車場から金沢文庫までの道を間違った様で、山越えのハイキングコースに迷い込んでしまいました。方向…

猿楽塚

2022年 22.5cm×16cm 紙、鉛筆、水彩 代官山にヒルサイドテラスという、有名な建築があります。私が近所に住んでいた45年以上前に、A棟B棟はもうありましたから、かれこれ築50年を超えているはずです。まだ高校生だった時、家族でここにあったイタリアン…

木彫時計・考える人

2022年 径24cm、厚さ1.4cm 桂材、漆 たまたま目に入った「考える人」を木彫時計にしてみました。緑青のふいた、いかにも青銅製だった表面がリニューアルされ、黒光りする強そうな像になりました。何年か前にスケッチしていて、止められたこともありまし…

空とコキアと蕎麦の花(国営ひたち海浜公園)

2022年 16cm×22.5cm 紙、鉛筆、水彩 笠間日動美術館まで修繕する作品の回収に行ってきました。作品二つを まだ人が少ない朝の内に車に積み込んでから、開催中の「夭折の画家たち-青春群像-」展を観せてもらいました。佐伯祐三、中村彝、関根正二、松本竣…

木彫パズル・十二支

1998年頃? 20cm×29cm 桂材、アクリル彩色 夏休み中 久しぶりに会った知人が、私の昔の作品を持ってきて見せてくれました。自分ではつくったことも忘れていた十二支の木彫パズルでした。多分職場を変わるタイミングか何かで、3人の男の子の母である彼女…

角川武蔵野ミュージアム

2022年 25cm×33cm 紙、鉛筆、水彩 この夏、ちょっと気に入って何度か行った場所の一つが所沢の角川武蔵野ミュージアムです。道々、この建物がいきなり視界に入ってくると、おおっ!と気圧されるほどの存在感があります。切り出した花崗岩で覆われた巨大…

梅岩寺の大欅

2022年 41cm×32cm 紙、鉛筆、水彩 東村山の梅岩寺という寺にこの樹はありました。山門を入った左側に三本並んでいる内の一番大きな欅がこれです。すぐ横に門の軒が迫る場所で大きく枝を広げていました。この寺には立派な樹木が多く、私の背中側にも巨大…

真夏の御岳渓谷

2022年 33cmx25cm 紙、鉛筆、水彩 御嶽駅近くの蕎麦屋で順番待ちをしている間、渓谷まで歩いて行って描きました。前回に来た時よりも水の勢いがあり、その分澄んでいる様に感じました。真夏の正午の陽射しは強く、サングラスをしていても目が眩む程でし…

古里附のイヌグス

2022年 41cm×32cm 紙、鉛筆、水彩 この夏はバカに暑かった割に、外でたくさんスケッチしました。学校の引越しやTARO賞展後の作品片付け・整理やらで、立体制作する時間も場所もなかったのが大きな理由ですが、一人で出掛けて絵を描くのが楽しく感じられ…

国宝・正福寺地蔵堂

2022年 16cm×22.5cm 紙、鉛筆、水彩 東京都唯一の国宝・木造建造物です。47都道府県で保有する国宝数の一番多い東京都ですが、建築物となると2009年に登録された迎賓館赤坂離宮とここしかありません。昨年、この寺が東村山にあることを知り、一度スケッ…

渓谷

2022年 41cm×32cm 紙、鉛筆、水彩 久しぶりの平日休み、奥多摩まで蕎麦を食べに行き、いつもの御岳渓谷で絵を描いてきました。ずっと、外で少し大きなサイズのスケッチがしたいなとは思っていたのですが、何しろこの暑さなので、水を求めて西に向かいま…

春風萬里荘

2022年 16cm×22.5cm 紙、鉛筆、水彩 笠間日動美術館で久しぶりに昔の作品と対面した後、せっかくなので、同じ市内にある春風萬里荘にも寄ってきました。ここは北鎌倉にあった北大路魯山人の旧居を移築した古民家と庭園で、日動美術館の別館になっていま…

笠間日動美術館

ほぼ20年ぶりに笠間日動美術館を訪ねました。初めて作品が収蔵されたばかりの頃は、時折顔を出していましたが、だんだん展示される機会が減るに従って、私の足も遠のいていました。今回は作品のメインテナンスについて相談するため、しばらくぶりの訪館にな…

「絵の中のワンダーランド」展

先日このブログで、漆を塗り替えたポロックの小像を紹介したついでに、笠間日動美術館に収蔵されている、四半世紀以上前の作品について書いたところ、本当に美術館から連絡がありました。なんと私の二つの作品は現在開催中の展覧会に出展されているそうで、…

小原宿本陣

2022年 16cm×22.5cm 紙、鉛筆、水彩 日帰りで山梨に行った復路の中央道が渋滞していたので、のんびり甲州街道で戻ることにしました。山梨県内を抜け、相模湖の辺りでほんの少しだけ神奈川県を通ります。酒饅頭屋ばかりが目につく上野原を過ぎた所に、小…

迦楼羅

2022年 36cm×26cm 一版多色刷木版画 彫刻刀の試し彫りの傷がついたシナベニヤ板で、生徒に見せる参考作品を作ることにしました。転写したりするのは面倒だったので、下描きせず、興福寺の写真資料を見ながら、直に板を刻んで刷りました。元の図版とは左…

新国立競技場

2022年 16cm×22.5cm 紙、鉛筆、水彩 国立競技場なんて自分には縁がないと思っていましたし、何なら東京オリンピック開催にも反対でした。でも、教え子が陸上の日本選手権に出るとあっては、話が違います。ここが無観客で開閉会式をやった あのスタジアム…

仏頭

2022年 高93cm 麻布、樹脂、漆、他 奈良の興福寺国宝館にある仏頭を原寸に近い大きさでつくってみました。壁に掛けられる様に頭の後側はカットしてあります。TARO賞展では、美術館の天井の高さを利用して、この頭部が元々あったであろう位置に展示してみ…

渉成園・傍花閣

2022年 16cm×22.5cm 紙、鉛筆、水彩 京都で少し時間があったので、渉成園(しょうせいえん)に行ってみました。ここは東本願寺の飛び地的な庭園で、駅から歩いても10分くらいです。昔、修学旅行の下見の時、タクシーの運転手さんに連れて行ってもらった…

ポロック

2022年(漆塗り直し) 高36cm 麻布、樹脂、漆 20何年か前につくった小像です。当時、友人の自宅の新築祝いに持って行き、代わりに米沢牛のすき焼きをたらふくご馳走になって来ました。ここ数年はコロナ禍もあり、しばらく上京を控えていた山形のターミネ…

東大寺南大門

2022年 16cm×22.5cm 紙、鉛筆、水彩 教員として最後の修学旅行引率、その第一日目は奈良でした。新型コロナウィルスの影響で、宿泊行事そのものが3年ぶりの実施となった今回、耄碌したのか、はたまた長いブランクですっかり感覚を失くしてしまったのか…