2011-06-01から1ヶ月間の記事一覧

木彫時計②蜘蛛の巣と蝶

2005年 直径24cmx厚さ1.4cm 桂板、着彩、ワックス デザインを考えながら文字盤を12等分したところで、そのまま螺旋を加えて蜘蛛の巣にしました。それだけでは絵にならないので、4(死)に蝶をかけてみました。

地水

2010年 140cmx140cm 麻布、樹脂、胡粉、墨、柿渋、竹、麻紐 前にアップした絵画作品「地空」と同シリーズのひとつです。4点合わせるときは、これが左下になります。 宮本武蔵は『五輪書』水の巻で「観」と「見」、二つの目のことを語っています。(『兵…

紅志野ジョッキ

2010年 高14cmx16cm(口径10cm) 去年の夏休みに中学校の美術部で陶芸教室をやりました。先生と生徒二十数名が手捻りで器作りに挑戦しました。私は暑いと、ついビアジョッキばかり作ってしまいます。これはその時のひとつですが、焼いてみたら思いがけず…

木彫時計①斑猫

1998年 直径24cmx厚さ1.4cm 桂板、着彩、ワックス 言わずとしれた竹内栖鳳の名画『斑猫(はんびょう)』を浮彫で模写してみました。栖鳳は旅先で会ったこの猫を自分の絵と交換して持ち帰り、写生を繰り返して描き上げたそうです。道理で生き生きしていま…

不動明王

2011年 14cmx18cm 紙、ペン、水彩 京都で少し時間があったので、スケッチでもしてみるか、と東寺を訪ねました。東寺と言えば五重塔ですが、あれはやはり遠くから見るものです。今回は法隆寺や薬師寺で極上の塔を見たばかりだったので、なおさら描く気に…

ジャコメッティと矢内原

1999年 63cmx140cmx57cm 麻布、樹脂、油彩、木、他 パリのカフェでテーブルについたジャコメッティと矢内原伊作を向かいの宇佐見英治が撮った写真があります。対称的な風貌の二人がこちらを向いて並んだ場面をそのまま彫刻にしてみようと思いました。台…

五輪

2008年 140cmx140cm 麻布、樹脂、胡粉、墨、柿渋、弁柄、竹、麻紐 丸や三角を描いて楽しいの?と訊かれることがありますが、まあね、と答えます。正確に言うと、作業そのものが楽しいわけではなく、つくったものの中に面白味を見つけることが楽しいので…

台について ④

台としては重量に耐えて、作品を引き立てることが肝腎ですが、さらに運搬や保管まで考えると、軽く、分解できるといったことも大事になってきます。この台の枕木と欅板に挟まれた部分は、彫刻と同じ麻布の立方体ですが、骨格もないのに非常に軽く丈夫にでき…

フィクションとノンフィクション

学生の頃は本と言えば小説でした。社会人になってからも色々と読みましたが、気がついてみると物語には興味を無くしていました。高校の教科書で読んだとき、全く面白いと思わなかった小林秀雄が、その語り口や物事の端折り方まで、肌に合うと感じるようにな…