2023-01-01から1年間の記事一覧

午後の日

2023年 25cm×32cm 紙、鉛筆、水彩 多摩霊園にある岡本太郎の墓は赤御影石にブロンズ彫刻「午後の日」が載っています。向かいには母かの子と父一平の墓(それぞれ観音像と太郎作の彫刻)があり、その間(絵の右端)にはこの一家について書かれた川端康成…

春風萬里荘・秋

2023年 25cm×32cm 紙、鉛筆、水彩 笠間日動美術館へ「藤田嗣治展」を観に行った帰り、また春風萬里荘に寄ってきました。遅い秋の紅葉に彩られた茅葺き屋根がなぜかとても軽妙に感じられました。いつもより暖かい気候のせいでしょうか。或いは描く側の心…

善福寺池

2023年 16cm×22.5cm 紙、鉛筆、水彩 善福寺公園の上の池畔にある東屋から、大きな榎越しに、紅葉を映す水面を描きました。湧水としては枯れてしまった様ですが、ここで地下から汲み上げられる水は、今も杉並の一部地域で水道水として使われているそうで…

井草八幡宮

2023年 25cm×32cm 紙、鉛筆、水彩 青梅街道と早稲田通りが合流するところに赤い鳥居が立つ、井草八幡宮も相当歴史のある神社です。境内には東北征伐の戦勝祈願に源頼朝が手植えしたと伝わる松(今は二代目)があります。創建は平安時代だそうですが、杉…

払沢の滝

2023年 32cm×25cm 紙、鉛筆、水彩 二月連続で払沢(ほっさわ)の滝に行きました。10月はこの絵を描きに。11月は秋川の古刹で紅葉狩りをしたついでに、ちょっと足を伸ばして。都内とは言え、ここまで来ると自然が豊かで、本州中央辺りの山奥(実際、それ…

倉沢の大檜

2023年 41cm×32cm 紙、鉛筆、水彩 奥多摩から日原川沿いを上った尾根に千年檜と呼ばれる大木があると人伝に聞きました。これは行ってみなくては、と早速出掛けました。最寄りの駐車スペースに車を停め、舗装路から細い山道に入って15分位登ったでしょう…

鹿島神宮・楼門

2023年 32cm×25cm 紙、鉛筆、水彩 先週、知人の結婚式で鹿島神宮に行ってきました。江戸時代創建の赤い楼門は、左右の回廊部分が修繕中で覆いを掛けられていましたが、夕日に照らされて燃え上る様な、その威容は十分描き応えがありました。屋根の下に掲…

井の頭池⑵

2023年 25cm×32cm 紙、鉛筆、水彩 弁財天の対岸から池と木立を描きました。文字通り御茶の水として将軍の喉を潤した水源はこの目と鼻の先です。井の頭池を出て神田川になり、ウチの近所から、早稲田、御茶ノ水を通って、隅田川へと流れて行きます。今年…

高麗川

2023年 16cm×22.5cm 紙、鉛筆、水彩 高麗川沿いの古民家を観に行った後、裏手の河原を少し歩いてみました。この辺りは護岸と称する醜いコンクリート固めも行われておらず、童謡に出てくる様な日本の小川の原風景がまだ残っています。大きな石に座ってス…

長瀞⑵

2023年 32cm×25cm 紙、鉛筆、水彩 岩畳から下を覗き込んでのスケッチは、地上との境界を画す空がないと、まるで抽象画です。よく見れば下半分を流れる川がわかると思いますが、崖状の対岸を形づくる岩と緑は適当に絵具を塗りたくっただけと言われればそ…

城ヶ島⑵

2023年 32cm×25cm 紙、鉛筆、水彩 城ヶ島の東端、房総半島を望む灯台の下から南側にかけて、ずっと迫力のある岩場が続いています。海に突き出した大きな岩に渡ってみました。入江になった陸地の裂け目に波が滑り込んできて、私の足下で砕けます。ちょっ…

巾着田

2023年 25cm×32cm 紙、鉛筆、水彩 今年は少し時間に余裕ができたので、十何年かぶりに巾着田の曼珠沙華を見に行きました。娘が小学校低学年の頃までは家族で毎年の様に訪れていましたが、昨今のブームで土日の混雑が酷くなり、しばらく足が遠のいていま…

長瀞⑴

2023年 32cm×25cm 紙、鉛筆、水彩 長瀞の岩畳の上から対岸を描きました。だいぶ客足は戻ってきた様です。ただ、きっと非常識な観光客も多いのでしょう。「ここから先は立ち入り禁止」の虎ロープがあちこちに張ってあって、見栄えの悪いことと言ったらあ…

城ヶ島⑴

2023年 32cm×41cm 紙、鉛筆、水彩 しばらく海を見ていなかったので、休みの日、朝一で城ヶ島に行きました。着いたら先ずは直射日光を遮る岩陰を探すことからです。太平洋を臨むポイントが南向きなので、全身隠れるのはまあムリなのですが、かなり歩き回…

井の頭池⑴

2023年 25cm×32cm 紙、鉛筆、水彩 ちょうどボート乗場の改修工事中で、邪魔者のいない井の頭池を描きました。今にも降り出しそうで(実際ちょっとパラっときました。)少しは暑さが収まる予報でしたが、途中から日が射し始め、やはり汗だくのスケッチと…

台風の空⑵

2023年 16cm×22.5cm 紙、鉛筆、水彩 休みの日でも朝はいつも通り目が覚めます。家にいるとついテレビをつけて、無駄な時間を過ごしてしまいがちです。そこで、本を持って近所のスターバックスに行くことになります。開店直後の2階は客も疎で、だいたい冷…

ニュルンベルクのビアマグ

2023年 22.5cm×16cm 紙、鉛筆、水彩 もう35年くらい前になりますが、友人の誘いで(何から何までお膳立てしてもらって)、当時の西ドイツに旅行したことがありました。その友人は少しドイツ語ができましたが、私は全く喋れず、どこに行ってもお荷物状態…

山間の稲田

2023年 25cm×32cm 紙、鉛筆、水彩 夏の終わりに、しばらくぶりで上越を訪ねました。今回は2年前に亡くなった友人の墓参ということで、仲間10人の賑やかなツアーになりました。 折しも上越市は謙信公祭の最中で、メンバーの一人は、春日山神社で行われた…

台風の空⑴

2023年 25cm×32cm 紙、鉛筆、水彩 関東を逸れて関西に向かった台風でしたが、その周縁にも沢山の雲を引き連れて大移動していきました。夏の終わりの空にコントラストの強い雲があると、物珍しくてついついスケッチしてしまいます。でも、最近ではこんな…

丹三郎

2023年 16cm×22.5cm 紙、鉛筆、水彩 ずっとタイミングが合わず、振られ続けた蕎麦屋にしばらくぶりで入ることができました。早く着いて開店を待つ間、立派な長屋門の下で強い陽射しを避けながら、母屋を描きました。独特の柔らかい輪郭に縁取られた田舎…

御岳渓谷

2023年 32cm×25cm 紙、鉛筆、水彩 描くモチーフを求めて朝早く奥多摩方面に出かけました。いつもの大岩から吊橋(現在は外されていますが)の反対側、少し下流に突き出た岩が日陰になっていたので、その上に店を広げましたが、やや見通しが甘かった様で…

清澄庭園

2023年 22.5cm×16cm 紙、鉛筆、水彩 木場の現代美術館にデイヴィッド・ホックニー展を観に行きました。ホックニーと言えば、私が大学生の頃にはもう世界的な人気アーティストでしたから、かなりの高齢者のはずですが、相変わらず旺盛に制作を続けている…

平林寺仏殿

2023年 25cm×32cm 紙、鉛筆、水彩 外でのスケッチが厳しい季節になりましたが、めげずに平林寺に向かいました。さすがに参拝者はほとんどおらず、境内で出会うのは態度のデカいカラスばかりです。一時は都区内までゴミ漁りに来襲すると評判の悪かった平…

横浜赤レンガ倉庫

2023年 25cm×32cm 紙、鉛筆、水彩 横浜の友人に会った帰り、赤レンガ倉庫に寄りました。平日だったので、それ程人出は多くありませんでしたが、外国人観光客の比率が高くなっていると実感しました。後ろの埠頭に何か停まっているな、と思ってよく見ると…

花田苑

2023年 16cm×22.5cm 紙、鉛筆、水彩 越谷市に花田苑という、外界から隔絶された様な、不思議な日本庭園がありました。立派な長屋門を潜って中に入ると、見事な池泉回遊式庭園が広がっていました。能楽堂や茶室を備えた純和風空間には人も少なく、とても…

喜多院・慈眼堂

2023年 16cm×22.5cm 紙、鉛筆、水彩 何年かぶりに川越の喜多院を訪ねました。江戸時代初期、家康や家光の信任厚く、寺の再興を果たした天海僧正を祀ったこの慈眼堂は古墳の上に建っています。 中にある厨子内には彩色された木像が厳しい顔で鎮座していま…

お葉つき銀杏

2023年 36cm×26cm 一版多色刷木版画 5月にスケッチしてきた「西念寺のお葉つき銀杏」を下絵にして、今度は多色刷りの版画にしてみました。元々お化けじみた巨樹が、一版による重色でさらに妖しい感じになりました。太い幹の真ん中には、そこだけ直接茂っ…

柴又帝釈天・二天門

2023年 16cm×22.5cm 紙、鉛筆、水彩 23区の北東側をドライブした序でに、柴又の帝釈天まで足を伸ばしてみることにしました。コロナを挟んでしばらくぶりでしたが、相変わらず下町の良い雰囲気が残っていて安心しました。もう50年も前の小学生の頃、暇を…

正福寺千體地蔵堂

2023年 25cm×32cm 紙、鉛筆、水彩 正福寺の千體地蔵堂は鎌倉の円覚寺舎利殿と同時期、同様式の社殿です。木造建築物としては都内唯一の国宝で、東村山市の片隅ににあります。室町時代の建築ですが、厳重な囲いや塀で隔てられることもなく、今だに現役で…

茂林寺山門

2023年 22.5cm×16cm 紙、鉛筆、水彩 群馬県館林市に分福茶釜の寺があると聞いたので訪ねてみました。総門から山門まで参道の両側には大きな狸の焼き物がずらりと並んでおり、その内の一つの台座にスケッチブックを広げて描きました。この山門をくぐると…