2016-01-01から1年間の記事一覧

木彫時計⑬フェティシズム

2016年 直径24cm、厚さ1.4cm 桂材、彩色、ワックス あさごに置いてきた作品を記憶に留めておくため、木彫時計にしてみました。彫刻刀でこういう小さな木を彫って彩色するような仕事は、何年もかかって二体の等身像を仕上げるのに比べれば、遊びみたいな…

ワイン

2016年 18cmX14.5cm 紙、鉛筆、水彩 ワンパターンですが、今年もワインを送っていただいたので、お礼にまた水彩画を描いて持って行きました。北千住のワインバル、イル・ボルトローネは相変わらず人気で、土曜日の午後も入れ替わり立ち替わりお客が入っ…

りんご

2016年 14.5cmx18cm 紙、鉛筆、水彩 今年も長野から沢山送っていただいたりんごを並べて描きました。サンふじという品種でしたが、この後、左の一つを食べてみたら、素晴らしくジューシーで美味しかったです。 先日、速水御舟の展覧会で観たザクロの絵に…

紅葉・桜

2016年 14.5cmx22cm 紙、鉛筆、アクリル絵具 3階の窓から外を見ると、紅葉した桜が陽の光に浮かび上がっていました。常緑樹との対比で、輝く葉はまさに燃え上がらんばかりでした。さて、今年は3年生の担任なので、文字通り「師走」になりそうです。こ…

東京駅

2016年 18cmx27cm 紙、鉛筆、水彩 東京駅向かいの新丸ビル7階にはテラス席があって、駅舎を一望できます。さぞスケッチにお誂え向きかと思いきや、そう簡単にはいきません。東京駅は、何年か前に辰野金吾設計のドーム屋根も再現された、煉瓦造…

竹田城

2016年 22cmx27cm 紙、鉛筆、水彩 思いの外、早く朝来に着いたので、竹田城を観に行きました。以前、何度か登ったことがあり、このページで写真も紹介しましたが、最近はブームで大変な賑いだと聞きました。小高い山城の周りに雲海が押し寄せた景色が「…

フェティシズム

2016年 176cmx110cmx110cm 麻布、樹脂、漆、木、椅子 他 初めは別個に作り始めた友人達の等身像を、こうした方が面白いかなと思い、組み合わせてみました。一見 男女の微妙な関係を匂わせていますが、実はこの二人、互いに殆ど面識もありません。知り合…

あさごアートコンペティション2016

10月30日(日)まで開催されていたアートコンペティションが終わりました。最終日に授賞式と交流会があったので、朝早く家を出て昼前にあさご入りしました。今年は会期中に鳥取で大きな地震があり、作品が倒れたんじゃないかと心配していましたが、無事な…

木彫時計⑫仔猫

2016年 直径24cm、厚さ1.4cm 桂材、着彩、ワックス 学校の敷地内に生まれたまま放置された仔猫達が、カラスなどの外敵にやられ、最後の一匹になってしまったのを見かねて、A先生は自宅に連れ帰ったのだそうです。掌に乗るほどだった仔猫は「ミーちゃん」…

姫川源流

2016年 32cmx41cm 紙、鉛筆、水彩 糸魚川からヒスイで有名な姫川を遡って行くと、白馬村の佐野坂で源流に行き着きます。宿のご主人によると、川の源流がこういう形で見られる場所はとても珍しいのだそうです。 朝早く起きて、靄のかかった森の中の木道を…

新米

2016年 14cmx16cm 紙、鉛筆、水彩 送っていただいた新潟上越のお米には、安全に育てて、天日で干した証拠の稲穂が付いてきました。びっしりと実った穂は重たく、きれいな放物線を描いています。画用紙の上に置いて、豊かな恵みに感謝しつつ、映った影ま…

八方池

2016年 22cmx27cm 紙、鉛筆、水彩 ゴンドラとリフトを乗り継いで、雪のないスキー場を上れるだけ上り、そこから八方池まで歩きました。標高2000mを超える尾根は思った程寒くもなく、眩しい陽の下では汗ばむぐらいでした。雲は生き物のように渦を巻きなが…

彦根城

2016年 22cmx27cm 紙、鉛筆、水彩 国宝の彦根城天守閣は、姫路城や松本城に比べて、大きくはありませんが、なかなか魅力的な建物です。城郭建築には珍しい花頭窓の丸さがミソで、兜の下の二つの目玉の様です。「成る程、『ひこにゃん』の元ネタはこれだ…

平等院

2016年 22cmx27cm 紙、鉛筆、水彩 何年か前に改修工事が終わってからは初めて、鮮やかな丹色に塗られた鳳凰堂を観に来ました。その間、修学旅行も二度あったのですが、宇治には近寄らなかったので、5年ぶりの平等院でした。朝9時半に着くと、既にかな…

あさごアートコンペティション

第5回あさごアートコンペティション優秀作品展が、今日から兵庫県のあさご芸術の森美術館で始まりました。作品搬入は先週末でした。車に分解した彫刻を積んで、関西のずっと奥の方まで出掛けてきました。せっかくの遠出だったので、家族と有馬温泉や彦根を観…

谷保天満宮

2016年 22cmx27cm 紙、鉛筆、水彩 6年間通った中学、高校のそばにあった、通称ヤボテンはなかなか由緒正しい神社でもありました。夏休み中に出張で近くまで行ったので、久しぶりに立ち寄ってみました。拝殿を回り込むと、奥に江戸時代創建の本殿があり…

阿修羅③

この像を観たA先生は「阿修羅って本当に腕が細いんだね。」と感想をもらしていました。手足の数と言い、きっと蜘蛛の化身に違いないと二人で意見が一致しました。生徒の一人は「踝もわからないような細い脚でこんな上半身を支えるのは無理だ。」と、まるで彫…

奥多摩

2016年 32cmx41cm 紙、鉛筆、水彩 朝早く家を出て、奥多摩でスケッチしてきました。持ち運びが便利なのと、人にプレゼントする時も額が嵩張らなくて済むので、最近はF3という小さいサイズばかりでした。たまにはもう少し大きな絵でも描いてみようと思い…

城ヶ島

2016年 22cmx27cm 紙、鉛筆、水彩 夏の海を描きたくて、城ケ島にやってきました。この日は多少風があったので、ちょうど良い具合に波が立ちつつ、沖の方はきれいに澄み渡っていました。島の東端の安房崎で、磯の大岩の窪みに身体を押し込んで、直射日光…

記念艦三笠

2016年 22cmx27cm 紙、鉛筆、水彩 若い頃、猿島へ遊びに行くためちょくちょく渡し舟を使ったので、ここに灰色の船があることには気づいていました。ただ、「坂の上の雲」を読むまでは、それが日露戦争で東郷平八郎や秋山真之を乗せた有名な戦艦「三笠」…

阿修羅②

明治時代半ばには欠損していた腕を想像で復元してみると、こんな形になります。阿修羅が胸の前に捧げ持っているのは黄金の宝珠です。折れていた腕から先は、こうして着脱できる様にしました。 造像当時の姿を再現するのなら、色まで元に戻すのも一つの選択肢…

阿修羅①

2016年 高125cm幅83cm奥行41cm 麻布、樹脂、漆、木、金箔 以前に書いたhttp://d.hatena.ne.jp/murakami_tsutomu/20160507通り、明治時代に見つかった時の姿で阿修羅像をつくってみました。制作にあたって各部分の寸法を測ったわけではないので、プロポー…

佐助稲荷

2016年 22cmx27cm 紙、鉛筆、水彩 鎌倉の佐助稲荷に行きました。赤い鳥居の列をくぐって上ると、控えめな木造の社殿に突き当ります。正面に向かって左側に石の鳥居があり、そこから社を回り込んで後の山に入っていく登り道が始まります。その入口すぐの…

Ziggy★

2016年 像高45cm 麻布、樹脂、漆 今年の正月、卒業生の成人式に出席して帰宅すると、デヴィッド・ボウイの訃報が待っていました。ニューアルバムが発売されたばかりだったので、まさに寝耳に水、ちょっとした衝撃でした。高校生の頃、よく遊んでいたK.K…

室生寺十一面観音像

2016年 36cmx26cm 一版多色刷木版画 中学1年生最初の課題は一版多色刷木版画です。版画制作で躓きがちな彫る作業が少なく、その割に凝った画面が作れるので、小学校でもよく使われる教材です。今回は彫りや配色、重色の参考作品として、この十一面観音…

紫陽花

2016年 22cmx15cm 紙、鉛筆、水彩 そんな言い方をするのかどうか知りませんが、今年はアジサイの当たり年らしく、街角が紫の塊に席巻されているようです。たわわ過ぎて花が地面まで垂れ下がってしまっている株も多く見られます。こうなると見事を通り越…

桜桃

2016年 14cmx16cm 紙、鉛筆、水彩 今年も寒河江から最高のサクランボをたくさん送っていただきました。「例年よりも酸っぱいかもしれない。」ということでしたが、そんなことは感じている暇もなく、いつも通り家族で競って、濃厚な甘さを堪能しました。…

掌(阿修羅考)④

全体をシェイプアップしつつ、衣装や装飾品などもつけていきます。まだ顔の部分だけですが、漆を重ねる前に表面の布目を均すため、砥の粉を塗り始めました。

杉本寺

2016年 22cmx27cm 紙、鉛筆、水彩 久し振りの平日休みの月曜日、鎌倉に行ってきました。休日程ではないにしろ、紫陽花の季節なので、立派なカメラを持った年配の団体が目立ちました。遠足の中学生らしいグループにも会いましたが、そう言えば、去年の今…

掌(阿修羅考)③

先日、修学旅行で2年ぶりに興福寺の阿修羅像と対面してきました。たまたま国宝館に入ったタイミングが良かったらしく、ほとんど人がいない空間でじっくり鑑賞することができました。やはり本物は素晴らしく、向き合っていると胸騒ぎがするほどでした。さて…