2015-01-01から1ヶ月間の記事一覧

井戸茶碗をつくる

枇杷色に焼き上がる鉄分を含んだ土は、亀裂が入り易く、かなり成形に気を遣います。轆轤の上で土取りをして、親指を差し込んだ途端にヒビが入り始めるので、他の指でならしながら少しずつ広げ、持ち上げていきます。かと言って、常に遠心力が加わった状態で…

失敗 

洋菓子のシュガーコーティングが剥がれるように、無残に焼き上がった志野茶碗です。何らかの原因で釉薬が定着せず、こうなってしまいました。同じ土、同じ釉薬を使っているのに、微妙な加減で上手くいったり失敗したり、やはり窯場には神棚が必要な訳です。…

大井戸茶碗

2014年 高9.4cmx径15.3cm 井戸は熊川(こもがい)や三島などと同じく高麗茶碗のひとつということになっていますが、厳密に言えば違います。井戸茶碗が焼かれたのは高麗時代ではなく、少なくとも15世紀以降、つまり朝鮮時代です。桃山時代の茶人たちが、…

志野ぐい呑

2014年 各高5.3〜6cm、径7.3〜8cm 正月用のぐい呑を織部や唐津など取り混ぜてたくさん作った中で、志野も10個ほど焼いてみました。実はぐい呑という器、そんなに昔からある訳ではなく、昭和30年代から作られ始めたのだそうです。陶芸家によっては釉色…

2015・年賀

明けましておめでとうございます。今年はちょっと変わった正月飾りでスタートです。あさごアートコンペティションから戻ってきたボブ・ディランが場所塞ぎなので、人から貰ったミニ門松を置いてみました。これが玄関の正面にいると、宅配便のお兄さんもびっ…