2011-07-01から1ヶ月間の記事一覧

前線にいること①

どうも私は「美術教育研究会」みたいな集まりが苦手です。学校の研修などで、やむなく出席しなければならない時は、なるべく出口に近い席で大人しくしています。美術は、私にとって勿論何より大切ですし、教育がなければ、今いる国や世界を存続させることは…

台について ⑤

半円柱同士を直角に捻って接合してみました。上物の形に合わせて台の下半分を大きくしましたが、彫刻との境目が気になったので、薄い板を挟んであります。本当は丸い金属板が良かったのですが、手に入らなかったので、使い古しの画板を金色に塗ってみました。

木彫時計⑤風車

2008年 直径24cmx厚さ1,4cm 桂板、漆 全体に拭き漆を施した後、風車と数字はそれぞれ弁柄を混ぜた赤漆と砂鉄を混ぜた黒漆で仕上げました。慌てて作業をしたので、羽根に少し縮れが出ていますが、気にしません。本職では決して許されないところです。

渓谷

2007年 117cmx117cm 麻布、胡粉、墨、柿渋、岩絵具 夏の朝、奥多摩で水と岩を描きました。今は山奥の穏やかな風景に見えますが、遙か昔は水と樹と岩が壮絶な争いを繰り広げていたかもしれません。河は森を削り、樹が岩を投げ捨て、岩は水の流れを曲げる…

木彫時計④能面

2007年 直径24cmx厚さ1.4cm 桂板、着彩、ワックス 『孫次郎』という、室町時代の能面です。年代物の感じを出すのに、胡粉を塗って、少し削り落としてから磨きました。面の背景は柿渋です。明るい壁やガラス面に掛けると光るように、数字は糸ノコで透かし…

専門バカと器用貧乏

私が「中学校で美術を教えている。」と言うと、十中八九「専門は?」と訊かれます。美術の教員同士だと尚更、嘗ての専攻は気になるようです。学生時代から同じように作品をつくり続けている人なんて実際は殆どいないのに、『専門』は相手を値踏みする血液型…

信楽焼締ジョッキ

2010年 高14cmx16cm(口径10cm) 信楽の土をカンカンに焼締めてみました。強い還元がかかって、まるで備前のような色艶が出ました。こういう無釉の碑器は、細かい泡が立って、ビールが美味しくなるようです。

臨月

2001年 162cmx60cmx45cm(台座含む 像高102cm) 麻布、樹脂、油彩、柿渋、画板 読んで字の如くです。切迫早産の危機を乗り越え、20世紀の最後に生まれた娘も、もうすぐ11歳になります。

木彫時計③樹

2006年 直径24cmx厚さ1.4cm 桂板、着彩、ワックス 子供部屋に丁度いい時計を作ろうと思いました。大きな樹を見上げると、あちこちの隙間から、小さな空が覗いています。たくさんの光の斑点と葉っぱの重なりを、透かし彫りと彩色で表してみました。

胸像について①

広いスペースに自分の作品を並べてみて、まず思ったことは、やはり胸像より全身像の方が印象が強いということです。像を自立させるのはなかなか大変で、胸像に脚を付ければ良いというものではありません。最初から全身の構造を考えて、地面に近い部分から始…