駆け去りし者(J.ポロック)

1996年(漆塗り直し2022年) 高105cm×幅72cm×奥行50cm 麻布、樹脂、漆

 引き取りに行った美術館で久しぶりに対面すると、セナもポロックも巨大で驚きました。等身より一回り大きくつくったとは記憶していましたが、二回り位、全身にすれば軽く2m半を超える巨体でした。表現は拙いながら、何とか観られる作品になっているとすれば、この大きさと勢いの為せる業だと改めて感じました。

 作品の表面積も思ったより大きく、返り血ならぬ返り漆の飛沫を浴びながらの、なかなか壮絶な作業になりました。漆の乾きにくい冬(=低温と乾燥)が来る前にやっつけてしまいたかったので、ちょっと焦りました。何とか仕上がったので、漆が落ち着いたら、また笠間まで運ぼうと思います。