2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

大井戸茶碗

2008年 高10cmx口径15cm 唐津の土を一気に引き上げて作りました。半泥子に倣い、高台と周囲だけ削り、あとは轆轤の回るままにしてあります。灰釉をかけて焼いたら、一部だけ還元がかかり、雨雲のような景色になりました。

檜垣文小壺

2009年 高16cmx胴径14.5cm 信楽の『蹲(うずくまる)』みたいなものが欲しいと思いました。ちょうどいい土がなかったので、テラコッタ用のクズ粘土を無理矢理焼き締めてみたら、緋色やこげも出て、まあまあ巧くいきました。 さすがにテラコッタだけあっ…

イサム ノグチ

2007年 173cmx94cmx63cm(台座含む、像高102cm) 麻布、樹脂、油彩、柿渋、木 第6回あさご芸術の森大賞展・優秀賞 私がピカソに次いでたくさん造っているのがイサム・ノグチとジャコメッティです。彫刻家として凄いと思える人は、皆(ブランクーシなんか…

織部

2008年 54cmx54cm 麻布、樹脂、胡粉、柿渋、墨、弁柄、岩絵具 極めて単純な絵を描きたくて、この形に行きつきました。モチーフは「五輪」です。画面の中央4分の1から、左下、左上、右下、右上とそれぞれ、方形、円、三角、半円、卵形になっています。…

立体と平面、具象と抽象について ①

今回のあさご芸術の森美術館での個展は、私の彫刻作品をまとめて見ていただく機会にしたいと思いました。せっかくの個展なので、あれも出したい、これも出したいという気持ちはありますが、あまりごちゃごちゃして、見る人が疲れるような展示にはしたくあり…

川喜田半泥子

陶芸界の孤高のアマチュアと言えば、川喜田半泥子です。半泥子は伊勢の豪商・川喜田家に生まれ、第百五銀行頭取を務めた財界人ですが、轆轤を回し、書画を好くする数寄者でもありました。彼は自邸に窯を築き、その後半生だけで3万点と言われる陶芸作品を残…

相−日本人であること

2002年 170cmx190cmx60cm(台座含む) 麻布、樹脂、油彩、木、他 老子は道徳経の中で、水について「柔らかく従順で低い場所に流れていくが、岩の隙間にしみ入ってどんなに強い崖も崩してしまう」というようなことを語っています。世の中で強く見えるもの…

個展のDMできました

被災地の一日も早い復興を願います。

俑(ピカソとジャクリーヌ)

1999年 120cmx60cmx110cm(台除く)麻布、樹脂、油彩、木 第10回国際現代造形コンクール・大阪トリエンナーレ2001出品 ピカソが20世紀以降の美術界最大の巨人であったことに、異論はありません。もちろん歴史的にも価値のある仕事を数多く残して…

森 Ⅱ

1999年 130cmx100cmx65cm 麻布、樹脂、油彩、木、陶 短期間にたくさんの人物像を造ったことは、自分にとって良い研鑽になりました。さらに、麻でつくる彫刻は、自然木や陶などの異素材とも、違和感なく調和することが確認できました。 7体の中央にある…

1998年 130cmx100cmx65cm 麻布、樹脂、油彩、木、陶 7つの人物像からなるジャコメッティの作品から題名を頂いて、つくってみました。台座部分は、それぞれの自然木に合わせて、陶土を焼成しました。口上にも書きましたが、その時々の自分にとって大切な…

ピカソ

1997年 150cmx85cmx120cm 麻布、樹脂、油彩、木 ピカソ像は、私にとって一番の練習台です。おそらく今までに10作以上は造っているはずです。実際のピカソは身長157〜8cmでしたが、この像は立ち上がると優に2mを超えます。当時、これだけ大きな全…

駆け去りし者−アイルトン・セナ

1996年 105cmx100cmx40cm 麻布、樹脂、油彩 笠間日動美術館蔵 セナも自動車事故(’94年F1サンマリノGP)で、駆け去ってしまいました。最期はウィリアムズ・チームの青いレーシングスーツでしたが、やはり、セナにはマクラーレンの赤が似合います。 今…

駆け去りし者−ジャクソン・ポロック

1996年 105cmx72cmx50cm 麻布、樹脂、油彩 笠間日動美術館蔵 麻でつくる技法で初めて制作したものの一つです。第32回昭和会展に出品しましたが、ビギナーズラックで日動画廊の社長に買い上げていただき、そのまましばらく笠間日動美術館で常設展示され…

北大路魯山人

北大路魯山人は星岡茶寮を始めるとき、本物の器が買えないならば、作ってしまえということで、やきものの道に踏み込んでいきました。理想の桃山陶をできる限り再現すべく、全国の古窯を巡り、陶片を集め、桃山時代の敏腕プロデューサーになりきって『美しい…

鼠志野茶碗

2008年 高8.5cmx口径13cm 鬼板という鉄分を含んだ泥を器にかけてから、模様を掻き落とし、更に長石釉をたっぷりかけて焼くと、鼠志野になります。ふつうの志野よりは一手間多いのですが、志野ほど気難しくなく、それなりに無難に仕上がることが多いよう…

志野茶碗

2008年 高9cmx口径13cm 志野は難しいです。桃山時代に焼かれたような、ふっくらした、それでいてぼてっとしていない、品の良い志野は、未だ誰も再現できません。何度焼いても思うようにはいきませんが、これなどは比較的いい色が出た方です。 適当に筆を…