木工作品

木彫アルバム

2023年 22cm×22cm×厚さ5cm 桂材、塗料、アルバム台紙、金具 TARO賞展会期中、出品作家は閲覧用のポートフォリオを会場に置かねばなりません。前回のファイルをそのまま出してしまおうとも思ったのですが、ちょうど中学2年生が制作中のアルバム用桂材(1…

木彫時計「日蝕(太陽の塔)」

2023年 27.5cm×24cm 桂材、アクリル彩色、時計ムーブメント、針 今年は出しませんが、またそろそろTARO賞展の季節です。昨年の今頃は搬入や作品設置で大忙しでした。トラックの手配やら、作業の段取りやら、とにかく考えることが多くて大変でしたが、終…

木彫時計・考える人

2022年 径24cm、厚さ1.4cm 桂材、漆 たまたま目に入った「考える人」を木彫時計にしてみました。緑青のふいた、いかにも青銅製だった表面がリニューアルされ、黒光りする強そうな像になりました。何年か前にスケッチしていて、止められたこともありまし…

木彫パズル・十二支

1998年頃? 20cm×29cm 桂材、アクリル彩色 夏休み中 久しぶりに会った知人が、私の昔の作品を持ってきて見せてくれました。自分ではつくったことも忘れていた十二支の木彫パズルでした。多分職場を変わるタイミングか何かで、3人の男の子の母である彼女…

木彫アルバム「伐折羅大将」

2020年 各240mmx240mmx12mmの桂材2枚(ワックス仕上げ)、アルバム台紙、他 婆娑羅の頭像をつくった勢いで、木彫アルバムの表紙と裏表紙にも、伐折羅大将を彫ってみました。 それぞれ厚さ12mmしかない桂板なので、立体表現も限られていますが、レリーフ…

木彫時計⑰村上水軍

2020年 厚さ1.4cm直径24cm 桂材、彩色、漆塗装 今年の時計は村上水軍をモチーフにしました。「丸の中に上」は水軍の旗印で、村上の家紋でもあります。本当のフォントでは、「上」の字がもう少し骨太で厳つい感じですが、「村上一品洞」の看板にする為、…

木彫時計⑯Pablo Picasso

2019年 厚さ1.4cmx直径24cm 桂材、アクリル彩色、ワックス 10月にピカソの鑑賞授業をやった流れで、そのまま肖像を浮き彫りにして、木彫時計にしました。Pablo Picassoが(フルネームにするともっとずっと長いのですが)ちょうど12文字だったので、糸鋸…

刻字看板「村上一品洞」

2019年 112cmx45cmx厚3cm 欅板、漆 ずっと前に作品台として使った、丁度良い大きさの板があったので、「村上一品洞」の看板を彫ってみることにしました。家紋のトレードマークと、墨で書いた「一品洞」の文字をトレースし、硬い材を鑿と槌でガンガン刻ん…

木彫時計⑮ 小椅子の聖母

2019年 厚さ1.4cmx直径24cm 桂材、アクリル彩色、ワックス ぐずぐずしているうちに、板を丸く切っただけで、図案を考えないまま年を越してしまいました。でも、冬休み明け、イタリア旅行帰りの子からピッティ宮殿土産の栞をもらった時、直ぐにデザインが…

木彫栓抜き

2018年 高20cm幅4cm (木材部分15cmx3.5cmx3.5cm) 桂材、ワックス、鉄製金具 中学1年生の木彫では、毎年 桂材の丸彫りをしています。刃渡り5cm位の小刀を使うので、怪我をしてしまうこともありますが、その危険性の意識があってこそ、中学生の手は道具の…

木彫栓抜き

2018年 高20cm(木材部分15cmx3.5cmx3.5cm)桂材、蜜蝋、栓抜き金具 中学1年生に木彫の基礎を教えるのに、私は小さな桂材の丸彫りから入ります。小刀を安全に使って立体を削り出していく作業の中で、木目や肌理といった木特有の性質や刃物の扱いを学んで…

木彫アルバム②「金剛力士像」

2018年 22cmx22cmx厚さ1.2cmx2枚 ・桂材、蜜蝋、アルバム台紙、金具、他 2枚の桂材を彫刻刀で浮き彫りにして、台紙を挟み、小さなアルバムを作りました。この写真では、開いて背側から撮っているので、右が表紙、左が裏表紙です。私の授業では、これを中…

木彫時計⑭ 雲龍図

2018年 直径24cm、厚さ1.4cm 桂材、着彩、ワックス 美術の教科書に載っていた妙心寺の雲龍図で木彫時計をつくってみました。寺の天井に描かれた龍は沢山ありますが、私が観た中では、狩野探幽のこの絵がベストだと思います。墨だけで板に描かれた円形の…

木彫パズル④鳥

2017年 20cmx30cmx厚さ2・4cm 桂、シナベニヤ、アクリル彩色、ワックス これも2年前に作り始めて着色の途中でストップしていたレリーフを、改めて切り分け、パズルにしました。鳥はみな似たような形をしていて、細い割に幅があるので、枠縁が切れ切れに…

木彫パズル③海

2017年 20cmx29cm厚さ2・4cm 桂、シナベニヤ、アクリル彩色、ワックス 2年前にレリーフとして彫り、そのままにしていた桂板http://d.hatena.ne.jp/murakami_tsutomu/20150808を改めて切り分け、底板をつけてパズルに仕上げました。それぞれのピースは側…

木彫時計⑬フェティシズム

2016年 直径24cm、厚さ1.4cm 桂材、彩色、ワックス あさごに置いてきた作品を記憶に留めておくため、木彫時計にしてみました。彫刻刀でこういう小さな木を彫って彩色するような仕事は、何年もかかって二体の等身像を仕上げるのに比べれば、遊びみたいな…

木彫時計⑫仔猫

2016年 直径24cm、厚さ1.4cm 桂材、着彩、ワックス 学校の敷地内に生まれたまま放置された仔猫達が、カラスなどの外敵にやられ、最後の一匹になってしまったのを見かねて、A先生は自宅に連れ帰ったのだそうです。掌に乗るほどだった仔猫は「ミーちゃん」…

木彫パズルレリーフ

2015年 20cmx29cm 桂材、アクリル着彩 2学期の美術の時間に作る木彫レリーフの参考作品です。厚さ2cmの桂板を使い、モノの形と形が重ならないようにデザインして、浮き彫りにします。夏なので海の生き物でまとめてみました。本当はひとつずつのピースを…

木彫時計⑪日本美術史

2015年 直径24cmx厚さ1.4cm 桂材、着彩、ワックス 中学校美術教科書の巻末に載っている日本美術史をそのまま文字盤のデザインにしてみました。12時から縄文、古墳、白鳳、天平、平安、鎌倉、室町、江戸、現代と各時代の代表作を彫って、彩色しました。数…

溜塗漆スプーン

2014年 各20cmx2cmx4cm 6本 カリン材、国産漆 去年の新春にカリン材を削り、漆を塗り始めたスプーンですが、乾かしては塗りを10回ほど繰り返しているうちに、一年経ちました。先日の宴会で4本配ってしまったので、手元には2本しか残っていません。…

木彫時計⑩阿修羅

2014年 直径24cmx厚さ1.4cm 桂材、着彩、ワックス あけましておめでとうございます。かなり間が空いてしまいました。別に具合が悪かったとか、忙しすぎたということではありません。年明け早々、修学旅行の下見を兼ねて京都に行ったり、つくりかけの作…

ままごとキッチン

2002〜3年 64cmx50cmx34cm 木、金具、ステンレスボウル、マジックテープ、アクリル塗料 娘が小さいとき、いろいろな人から木製玩具をもらいました。女の子が必ず通る道、ままごとに使うセットも鍋から食材まで木で揃っていたので、せっかくならと、キッ…

学習椅子

2007年 高さ53cmx幅40cmx奥行50cm 檜、桜、革、ウレタン、鋲 娘が小学校に入学したとき、学習机とセットで作りました。成長に合わせて高さを調節できるようにしたのですが、さすがに座面が小さくなったので、卒業するのを機に既製品を買いました。とは言…

木彫アルバム①「風神・雷神」

2013年 22cmx22cmx3.3cm 桂材、蜜蝋、アルバム台紙、金具、他 これも木彫時計同様、中学校美術科の教材です。厚さ12mmの桂材を彫って、アルバムの表紙と裏表紙にします。ただ最近、桂の良材が国内にほとんどなくなってしまったそうで、赤身だけの板を入…

木彫時計⑨ニケ 

2013年 直径24cmx厚さ1.4cm 桂材、蜜蝋 例によって数字は透かし彫りで表し、文字盤の中央に「サモトラケのニケ」を彫ってみました。ルーブルで実物を見たことはありませんが、「ニケ」は私が最も好きな彫刻のひとつです。私が通っていた頃、日大芸術学部…

木彫時計⑧クワガタ

2012年 直径24cmx厚さ1.4cm 桂板、漆 今年は夏らしいデザインにしてみました。広島に住んでいた小学生の時、夏になると毎日のように山のクヌギの木に通いました。ある日、学校から帰ってすぐ、例によってお気に入りの木の所に行くと、根元の穴の中にヒラ…

果樹のモビール

2001年 101cmx90cmx40cm 木(桜)、陶土、糸、真鍮 落とされた桜の枝がたくさんあったので、皮をむいてモビールの軸にしてみました。一番長い横棒は細い枝をそのまま残し、葉っぱの形に削った飾りをつけました。枝の裏に穴を穿ち、ヤジロベエのように心…

鳥のモビール

2000年 110cmx100cmx50cm 木、糸、真鍮、陶土 娘が生まれた時、ベッドに吊るす回転玩具代わりに作ってみました。顔の上に吊っておくと、飽きずに目で追い、ひとりで機嫌良くしていました。鳥のピースは1枚の桂材を、パズルのように隙間なく切り分け、削…

木彫時計⑦鳳凰

2011年 直径24cmx厚さ1.4cm 桂板、漆 平等院にはこの3年間で4度行きました。鳳翔館に展示された雲中供養菩薩群は何度観ても飽きません。大屋根の両端で900年以上向き合って立っていた鳳凰も今はレプリカに場所を譲り、同じ屋根の下に展示されていま…

木彫時計⑥風車Ⅱ

2009年 直径24cmx厚さ1.4cm 桂板、漆 時計の針の動きを表すように、旋回する風車を彫ってみようと思いました。しかし出来上がってみると、丁度回り終わって止まったところにしか見えません。漆の色と相まって「諸行無常」の時計になってしまったようです…