深大寺白鳳仏

2022年 22.5cm×16cm 紙、鉛筆

 深大寺を訪ねると、国宝の白鵬仏が一般公開されていました。美術展で何度か観たことはありましたが、こうして深大寺の境内で拝むのは初めてかもしれません。前に浄財と書かれた賽銭箱が置かれているのは、これらの貴重な仏像を祀る堂建立のため、寄進を募っているようです。それでも入場料を取る訳でもなく、貴重な白鵬仏を間近でスケッチできるのはありがたいことです。

 入れ替わり立ち替わり参拝者が通る中で、絵具を使うことは憚られたので、鉛筆だけで描きました。絵も確かに小さいのですが、この白鵬仏、何だか観る度に縮んでいる様に感じます。かと言って存在感がない訳ではなく、ますます研ぎ澄まされて結晶化していく様です。像の右隣の立て札に「撮影禁止」の文字とマークがありました。省略して幽霊みたいになってしまいましたけど。立ったままでガラス越しの暗い空間の国宝仏を描くのはここ迄が精一杯でした。