2013-08-01から1ヶ月間の記事一覧

籠盛りの野菜

1988年 27cmx22cm 紙、パステル この絵を描いた時、私は26歳でした。モティーフに困って、実家の台所にあったトマト、茄子、玉葱、ニンニクを籠に盛ってみました。右下に散らかっているのは鷹の爪です。珍しくパステルを使っていますが、画材に関わら…

変わらないもの ②

年齢によって肉体的、技術的なコンディションが変わったり、時代と共に使われる材料や道具が進化したとしても、私の絵に目立った違いは見られません。とすると「変わらないもの」は物理的な条件でなく、自分の感覚中にあると考えるべきでしょう。20年前か…

2013年 33cmx41cm 紙、水彩 作ると面白いのですが、使わない時にはかさばるので、壺というものはだいたい部屋の隅に寄せて置かれる運命です。決して描くために配置されたのではなく、最初からひっそりとそこにいた 彼らの気配のようなものが絵で伝わると…

五智国分寺

1991年 23cmx16cm 紙、ペン、水彩 平成3年の4月から2年間、現職教員の大学院派遣研修という制度で、新潟県上越市に住みました。五智(ごち)というのは、親鸞が配流され上陸した海岸近くの地名です。元々は塔を持つ立派な国分寺がここにあったそうで…

変わらないもの ①

今年の夏はマーラーの交響曲全集を買ってきて、そればかり聴いていました。この時期、蜩やツクツクボウシの声が聞こえてきたら、やはり五番の第4楽章でしょうか。映画『ヴェニスに死す』で使われた、有名なアダージェットです。これでもかというくらい抒情…

三月堂

2013年 25cmx34cm 紙、鉛筆、水彩 東大寺の法華堂(三月堂)は、天平時代創建の左側部分に、鎌倉時代の右半分が増築されたユニークな姿をしています。やはり首から上が天平、下が鎌倉で有名な秋篠寺の伎芸天像と同じく、時代を超えた職人たちによる傑作…

若草山から奈良眺望

2013年 14cmx18cm 紙、鉛筆、水彩 若草山の中腹にある旅館から、奈良市内を望んで描きました。左手前が東大寺大仏殿、中央右寄りに興福寺五重塔が見えます。猛暑から解放され、宿の部屋で小さなスケッチブックを開いた途端、緊急地震速報が鳴り響きまし…

東京

2013年 25cmx34cm 紙、鉛筆、水彩 買い物で待たされている間に、新宿高島屋12階のテラスから東を向いて描きました。手前の緑は新宿御苑、左の方には遠く霞んでスカイツリーが見えます。それにしても新宿御苑は樹種が多く、俯瞰するとまるでジャングル…