咲き始め

2023年 45cm×37cm 紙、鉛筆、水彩 卒業式の前日、教室の外の桜が溢れるように咲き始めました。元々は校庭の南端にあった桜ですが、今は仮校舎住まいなので、教室の窓のすぐ側に見えます。朝はまだ蕾だったのに、気温がぐんぐん上がり、給食の時間に外を…

本に置く手

2023年 32cm×25cm 紙、鉛筆、水彩 やっと本を閉じたところです。最近は一冊ずつにじっくり時間をかけて味わうことが多くなりました。今回読み終えたのは「野生の思考」です。「悲しき熱帯」他、レヴィ=ストロースの著書はこれまでに何冊か読みましたが、…

取り壊される校舎

2023年 16cm×22.5cm 紙、鉛筆、水彩 仮校舎の3階から囲い越しに旧校舎の解体作業が見えます。校庭を仕切るブリキのフェンスの向こうは、更にクリーム色の防音パネルで覆われているので、騒音はそれ程気になりません。地面の高さからは見えませんが、3階…

奏楽堂

2023年 16cm×22.5cm 紙、鉛筆、水彩 日曜日は公立学校美術展の最終日で、その搬出のため東京都美術館に行きました。久しぶりの上野でしたが、やけに人が多いなと思ったら、シャンシャンの公開も最終日でした。公園内ではパンダのぬいぐるみを抱えた、も…

そば処

2023年 16cm×22.5cm 紙、鉛筆、水彩 大雪の翌日は一転して暖かくなりました。この日、私立高入試のため午前中 学校に詰めた後、昼過ぎに吉祥寺のいつもの蕎麦屋に行きました。席待ちの間 隣にいて気付きませんでしたが、小上がりに通された途端、向かい…

イッタラのグラス

2023年 25cm×32cm 紙、鉛筆、水彩 丈夫で使い勝手が良いので、我が家でヘビーローテーションになっている、フィンランド製のタンブラーです。いくつか壊れ、補充しながら、ずっと使い続けています。いつもの様に夕飯前に用意したら、何だかちょっと気配…

進路指導

受験(検)が始まり、3年生の生徒たちが一喜一憂する時期になりました。私自身も、恐らく人生最後の受験生の担任ということで、期待と不安がデッドヒートを繰り広げる毎日を過ごしています。試験が終わり、結果が出るまでの時間というのは何とも落ち着かない…

木彫時計「日蝕(太陽の塔)」

2023年 27.5cm×24cm 桂材、アクリル彩色、時計ムーブメント、針 今年は出しませんが、またそろそろTARO賞展の季節です。昨年の今頃は搬入や作品設置で大忙しでした。トラックの手配やら、作業の段取りやら、とにかく考えることが多くて大変でしたが、終…

朝の一杯

2023年 16cm×22.5cm 紙、鉛筆、水彩 毎朝、仕事前に珈琲を飲みながら、本を読んだり、考えごとをするのがルーティンになっています。飲み代と珈琲代で毎月いくら遣ってんのと呆れられますが、大事なアイデアはここで生まれることが多いので、別に無駄で…

赤水門

2023年 16cm×22.5cm 紙、鉛筆、水彩 新年会で赤羽に行くことになりました。ほとんどのメンバーが荒川河川敷のハーフ(か、10km)マラソンに参加してからの飲み会に、丸腰で参加するのも何だなと思い、せめてスケッチでもしてから合流することにしました…

空瓶(からびん)

2023年 32cm×25cm 紙、鉛筆、水彩 元日は妹の一家がやって来て賀宴でした。五島の旨い魚が沢山あったので、珍しく赤でなく、白ワインと日本酒、ビールばかりの午後となりました。昼から夜まで、ぶっ通しで呑み食いし続け、さすがに翌朝は少し胃が重たく…

ゾンビ・ピカソ

間もなく2022年が終わります。今年は前半TARO賞展、後半は笠間日動美術館の所蔵作品展示と、一年の約半分を大きな展覧会に参加して過ごせたので、個人的になかなか充実していました。特にTARO賞展はあれだけのスペースを3ヶ月間にわたって占有でき、しかも観…

ムンク

2022年 高185cm 麻布、樹脂、漆、木、他 今年のTARO賞展に出品したまま、まだ紹介していなかった立像が一つありました。言わずと知れたムンクの肖像です。でも「叫び」は知っていてもムンク本人のことは知らない人がほとんどだった様で、「へーっ。ムン…

大宮八幡宮・銀杏と楼門

2022年 32cm×41cm 紙、鉛筆、水彩 11月中旬、大宮八幡宮を通りかかると、銀杏の色付きがあと少しでピークというところでした。そこで週末を待って、スケッチに行こうと決めました。正面には茅の輪(境内の小笹で作ったそうです。)が飾られ、七五三の参…

紅葉の深大寺門前

2022年 22.5cm×16cm 紙、鉛筆、水彩 深大寺は大き過ぎず小さ過ぎず、遠過ぎず近過ぎず、週末ちょっと出掛けるのに丁度良い場所です。だいたい隣の神代植物公園前の駐車場に車を停めて、まず公園内を一通り散策した後で寄ります。11月半ばのこの日は大温…

深大寺白鳳仏

2022年 22.5cm×16cm 紙、鉛筆 深大寺を訪ねると、国宝の白鵬仏が一般公開されていました。美術展で何度か観たことはありましたが、こうして深大寺の境内で拝むのは初めてかもしれません。前に浄財と書かれた賽銭箱が置かれているのは、これらの貴重な仏…

殿ヶ谷戸庭園・夕暮れの紅葉

2022年 22.5cm×16cm 紙、鉛筆、水彩 11月の午後、小平市の平櫛田中美術館で展覧会を観た帰り、天気も良かったので国分寺駅まで歩くことにしました。途中玉川上水沿いの道で絵でも描こうと思ったのですが、ピンと来る景色がなかったので、そのまま駅を越…

駆け去りし者(J.ポロック)

1996年(漆塗り直し2022年) 高105cm×幅72cm×奥行50cm 麻布、樹脂、漆 引き取りに行った美術館で久しぶりに対面すると、セナもポロックも巨大で驚きました。等身より一回り大きくつくったとは記憶していましたが、二回り位、全身にすれば軽く2m半を…

駆け去りし者(A.セナ)

1996年(漆塗り直し2022年)高107cm×幅107cm×奥行42cm 麻布、樹脂、漆 もう四半世紀も前に笠間日動美術館の所蔵となった二作品を修繕のため、一旦引き取ってきました。私の初期の作品は着色を油彩で行っていたので、年月の経過とともに空気中の水分…

ドライフラワー

2022年 32cm×41cm 紙、鉛筆、水彩 昨年、還暦の誕生パーティーでもらった花束を、水を抜いた壺にそのまま飾り続けていたら、良い具合にドライフラワーになりました。とは言え、これはもちろん偶然ではなく、花屋の教え子が意図して長持ちするアレンジで…

称名寺

2022年 16cm×22.5cm 紙、鉛筆、水彩 日曜日の朝一で金沢文庫に「運慶展」を観に行きました。道路は空いていて、せっかく早く着いたのに、車を停めた駐車場から金沢文庫までの道を間違った様で、山越えのハイキングコースに迷い込んでしまいました。方向…

猿楽塚

2022年 22.5cm×16cm 紙、鉛筆、水彩 代官山にヒルサイドテラスという、有名な建築があります。私が近所に住んでいた45年以上前に、A棟B棟はもうありましたから、かれこれ築50年を超えているはずです。まだ高校生だった時、家族でここにあったイタリアン…

木彫時計・考える人

2022年 径24cm、厚さ1.4cm 桂材、漆 たまたま目に入った「考える人」を木彫時計にしてみました。緑青のふいた、いかにも青銅製だった表面がリニューアルされ、黒光りする強そうな像になりました。何年か前にスケッチしていて、止められたこともありまし…

空とコキアと蕎麦の花(国営ひたち海浜公園)

2022年 16cm×22.5cm 紙、鉛筆、水彩 笠間日動美術館まで修繕する作品の回収に行ってきました。作品二つを まだ人が少ない朝の内に車に積み込んでから、開催中の「夭折の画家たち-青春群像-」展を観せてもらいました。佐伯祐三、中村彝、関根正二、松本竣…

木彫パズル・十二支

1998年頃? 20cm×29cm 桂材、アクリル彩色 夏休み中 久しぶりに会った知人が、私の昔の作品を持ってきて見せてくれました。自分ではつくったことも忘れていた十二支の木彫パズルでした。多分職場を変わるタイミングか何かで、3人の男の子の母である彼女…

角川武蔵野ミュージアム

2022年 25cm×33cm 紙、鉛筆、水彩 この夏、ちょっと気に入って何度か行った場所の一つが所沢の角川武蔵野ミュージアムです。道々、この建物がいきなり視界に入ってくると、おおっ!と気圧されるほどの存在感があります。切り出した花崗岩で覆われた巨大…

梅岩寺の大欅

2022年 41cm×32cm 紙、鉛筆、水彩 東村山の梅岩寺という寺にこの樹はありました。山門を入った左側に三本並んでいる内の一番大きな欅がこれです。すぐ横に門の軒が迫る場所で大きく枝を広げていました。この寺には立派な樹木が多く、私の背中側にも巨大…

真夏の御岳渓谷

2022年 33cmx25cm 紙、鉛筆、水彩 御嶽駅近くの蕎麦屋で順番待ちをしている間、渓谷まで歩いて行って描きました。前回に来た時よりも水の勢いがあり、その分澄んでいる様に感じました。真夏の正午の陽射しは強く、サングラスをしていても目が眩む程でし…

古里附のイヌグス

2022年 41cm×32cm 紙、鉛筆、水彩 この夏はバカに暑かった割に、外でたくさんスケッチしました。学校の引越しやTARO賞展後の作品片付け・整理やらで、立体制作する時間も場所もなかったのが大きな理由ですが、一人で出掛けて絵を描くのが楽しく感じられ…

国宝・正福寺地蔵堂

2022年 16cm×22.5cm 紙、鉛筆、水彩 東京都唯一の国宝・木造建造物です。47都道府県で保有する国宝数の一番多い東京都ですが、建築物となると2009年に登録された迎賓館赤坂離宮とここしかありません。昨年、この寺が東村山にあることを知り、一度スケッ…