Ziggy★


2016年 像高45cm 麻布、樹脂、漆
 今年の正月、卒業生の成人式に出席して帰宅すると、デヴィッド・ボウイの訃報が待っていました。ニューアルバムが発売されたばかりだったので、まさに寝耳に水、ちょっとした衝撃でした。高校生の頃、よく遊んでいたK.K君からレコードを貸してもらい、ダビングしたテープを毎日のように聴いていたことを思い出します。

 結局、レコードやカセットテープはもう使えなくなってしまったので、70年代のものは全部CDで買い直しました。最近の動向はあまり知らなかったのですが、前作の〝Next Day"がなかなか良かったので、また聴き始めるようになったところでした。
 それにしても、70年代後半のデヴィッド・ボウイときたら、恐ろしく才能豊かで、おまけに「これでもか!」というくらいの伊達男でした。「ジャスト ア ジゴロ」という映画にも出演していましたが、像はその頃の妖しい女衒をイメージしてつくりました。
 亡くなる二日前に発売された最新アルバムは「★」というタイトルで、さすがに全盛期の声量はありませんが、自身の幕引きまでも完璧に演出したアーティスト、デヴィッド・ボウイの面目躍如たる内容になっています。69歳は早すぎたにせよ、桜のような綺麗な散り際ではありました。