長瀞⑴

2023年 32cm×25cm 紙、鉛筆、水彩

 長瀞の岩畳の上から対岸を描きました。だいぶ客足は戻ってきた様です。ただ、きっと非常識な観光客も多いのでしょう。「ここから先は立ち入り禁止」の虎ロープがあちこちに張ってあって、見栄えの悪いことと言ったらありません。スケッチできない場所が増えました。

 時折、下の流れを人の声が通っていきます。しばらくすると川下の方に和船やラフティングボートが姿を現します。まだ娘が小学校に上がるか上がらない頃、私たちも一度か二度ここで楽しんだことを思い出しました。当時はもっぱら船頭の操る昔ながらの木の舟で、飛沫避けのビニールシートを握りしめながら、スリル満点の急流下りでした。その興奮を冷ますのに名物の天然かき氷というのが定番でしたが、いつからか人気が出過ぎて、店に入れなくなってしまったのは残念でした。