作品搬入・設置

 第27回TARO賞展の搬入・展示作業が始まりました。美術館に運び込んだ時はご覧の様なカオス状態です。ここから2日間、制限時間内で設営を全て終えなければなりません。

 当たり前のことですが、作品というのは、ただつくるだけでなく、展示場所まで運んで組み立てて、初めて形になります。今回の作品はこれまでになく大きかったので、輸送に関わる諸々がとにかく面倒でした。トラックの手配、積載の段取り等、肉体的疲労は勿論、気苦労が多く、「もうイヤだ!」とへとへとになりながらの搬入作業でした。お陰で、人間的には少し成長したかもしれません。美術展で他の人の作品を観る時、造形としての出来はどうでも、「これ運ぶの大変だったろうな。」と素直に感心したり、共感できる様になりましたから。

 何とか無事に設営を終えて、あとはいよいよ開幕を待つばかりとなりました。今年のTARO賞展は2月17日(土)〜4月14日(日)です。是非会場に足を運んで、悪戦苦闘の跡をご覧ください。

 周りを片付けてふと振り返ると、(これから他の作家が展示する)真っ新な壁面に、私の作品の影が映し出されていました。