PW〜生きている俘虜 ①


2018年 175cmx400cmx400cm 麻布、樹脂、漆、木、鉄、その他
第21回岡本太郎現代芸術賞展(川崎市岡本太郎美術館 2/16〜4/15)で展示中
俘虜も毎日を生きねばならぬ。しかしこういう状態で生きることを、真に生きるといえるであろうか。(大岡昇平著、「俘虜記」より 抜粋)
もう戦後72年が過ぎたというのに、私たちはまだ収容所にいる様です。別に不幸や不自由を感じることもなく、毎日恭順に過ごしていますが、このPW(Prisoners of War)の刻印を自覚しないことには、永遠に柵の中から出られません。 これらの群像は、閉ざされた私たち日本人のself-portraitです。
以上TARO賞展のリーフレット原稿では、200字という文字制限があったので.ちょっと説明不足ですが、私は別に無意味なアジテーションをするつもりはありません。政治とメディアの阿諛追従体質とくだらない選民意識には、いつも苦々しい気持ちにさせられますが、それを言ったらキリがないでしょう。
世界中に、一つも疵のない完璧な歴史を持った国などありません。どの国の前にもそれぞれの柵が立ちはだかっています。同様に恥ずかしい過去を持たない人もいません。人に言えない失敗の数々なら、私も相当なものです。でもそれを隠すために嘘で塗り固めたり、他人のせいにして自己正当化する訳にはいきませんから、開き直って前向きにいくしかないでしょう。本当に人に必要なものは、集団の隠れ蓑ではなく、個々の教養、品性と節度だと思います。
今朝、一度アップした記事が手違いで消えてしまいました。昨晩 寿司屋で飲んだ日本酒と謎のガリサワーが残っているようです。相変わらずスマホもブログも使いこなせず、イライラさせられるばかりです。まだ頭の中にアルコールの霧がかかっていて、作品そのものについては何も書けなかったので、また次回ということで。すいません。