休戦


2015年 高9.8cmx径11.6-12.8cm
 飽きっぽい私の熱が冷める前に、有名な志野茶碗「卯花墻」を写してみようとしたのですが、やはりそう簡単にはいきません。外寸だけはかなり実物に近いものを作れるようになりましたが、釉色や風合いが全然違います。長石の成分は勿論、釉掛けの方法にも何か秘密がありそうです。温かみのある柚子肌はどうしても再現できません。志野だけでなく、まだまだ作陶の課題はたくさんありますが、しばらくそのまま残しておくことにします。

 何となく感覚を掴みかけたところで惜しい気もするのですが、今回の焼き物集中作戦から一先ず撤退します。本当はここから極めていくことが大切なのでしょうけど、残念ながら時間切れです。少しはイメージに近い井戸を焼けるようになったのが今回の収穫です。焼きあがった器は、さっそく今夜の宴会で出して、使い勝手を確かめてみます。次の窯入れがいつになるかわかりませんが、いずれちゃんとした志野も焼けるようになりたいものです。
 さて、しばらく土いじりばかりしていたら、彫刻の天使が降りてきました。面白いアイデアのヒントを掴んだので、よく考えて何とか形にしたいと思います。