母の塔

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2022年 22.5cm×16cm 紙、鉛筆、水彩

 冬から一足飛びに初夏になったかと思ったら、また少し戻る、いかにもこの時期らしい気候です。土日は誰かしら知り合いが来るので、なるべく美術館に顔を出すようにしています。だいたい(金曜日に飲んで帰るので)土曜日は午後から、日曜日の夕方は用事があるので、昼まで在館というパターンです。ずっといる訳ではないのですが、それでも暇を持て余すことが多く、こうして時々散歩に出ては、スケッチしたりしています。

 TARO賞展には一年おきに3回出品しています。毎回、疲れるし面倒だから、これで最後にしようと思うくせに、やっぱり何もない春は少し物足りない気がします。美術館の近くを車で通ったりすると、「ああ、またあの雰囲気に浸りたいなあ。」などと思ってしまうのです。そして、激戦を突破するための、アイデアと体力を搾り出す日々がまた始まります。いざ出展が決まると、ホッとすると同時に、ちょっとだけドーパミンが出て、報われた気がするのは、もしかすると軽い中毒症状なのかもしれません。会期が始まれば、そんな苦労や有り難みもすっかり忘れて、ただ会場内外をブラブラしているだけなんですけどね。