五智国分寺


1991年 23cmx16cm 紙、ペン、水彩
 平成3年の4月から2年間、現職教員の大学院派遣研修という制度で、新潟県上越市に住みました。五智(ごち)というのは、親鸞が配流され上陸した海岸近くの地名です。元々は塔を持つ立派な国分寺がここにあったそうですが、私がいた当時にはこの門しか残っていませんでした。丹塗りの三門は歪(いびつ)で、参道も真っ直ぐではありませんでしたが、荒廃した感じはなく、むしろ何とも言えない品がありました。境内の植物は手入れが行き届いていて、その影に彩られた参道だけでもスケッチする価値はあると思いました。