西本願寺の大銀杏

2022年 16cm×22.5cm 紙、鉛筆、水彩

 修学旅行最終日の朝、いつも通り5時過ぎに目覚めてしまったので、太鼓の音と共に開門した西本願寺に入り、本堂前の大銀杏を描きました。この立派な幹のイチョウ、普通は真っ直ぐ空に向かって伸びるところを、根本から広げ、400年かけてこういう樹形に仕上げたそうです。日本人の樹に対する情熱は凄まじいものがあります。ちょっと前に読んだ、スタージョンという小説家の「時間のかかる彫刻」という短編を思い出しました。

 描いている間、大屋根の本堂から南無阿弥陀仏の変奏曲とも言える読経の大合唱が響き続けていました。