2019年 33cmx27cm 紙、鉛筆、水彩
街なかのイチョウが青空に映える季節になりました。今年は異常気象のせいか、銀杏の臭いを嗅ぐ機会が少なかった気がしますが、葉の黄金色だけは、例年以上に、鮮やかに感じられます。
さて、せっかく暖かいから、どこかでイチョウでも描こうと思い立った時、すぐに頭をよぎったのは近所にある大宮八幡宮の夫婦銀杏でした。行ってみると、果たして男女の御神木とも見事に色づいていました。ちょっと遅い七五三の参拝客や、婚礼の下見らしいカップルが、皆 思い思いに木を見上げていましたが、夕暮れが迫っていたので、のんびりしてもいられません。邪魔にならないところに小さな腰掛を出して、急いでスケッチを始めました。みるみる光が失せていく、難しいタイミングでしたが、何とか1時間ほどで描き上げたのがこの一枚です。