鎌倉


 彫刻家大隅秀雄さんの作品が建長寺に展示されていると案内を頂いたので、鎌倉まで出掛けてきました。大きな三門の下、禅宗の寺でなければ二体の力士像があるべき場所で、阿吽の金属作品は風を受けて動き回っていました。大隅さんとはいつも屋内のコンペで顔を合わせていましたが、戸外で観る作品は全く感じが違っていました。風によって輝きを変えるチタンの翼はとても元気で魅力的でした。
 「秀雄」繋がりという訳でもないですが、せっかく北鎌倉まで行ったので、近くの東慶寺に今年も小林秀雄の墓を訪ねました。生誕111年、没後30年ということで、参る人も多いらしく、傍らにランボオの「地獄の季節」(小林秀雄訳)と菊水のカップ酒が置いてあったのが印象的でした。