極楽寺


2013年 34cmx25cm 紙、鉛筆、水彩
 昨日、松田正平の展覧会を観ようと思い、鎌倉に行ってきました。昼に江の島で生シラスと鯵の丼を食べ、せっかく遠出したついでなので極楽寺を訪ねました。紫陽花は終わり、百日紅にはちょっと早いタイミングでしたが、人通りは少なく、猛暑の中の別天地の趣がありました。境内は写生禁止の貼り紙があったので、門前で描いてみました。
 緑に縁どられた茅葺の三門は慎ましく、奥まで続く木々と完全に調和しています。描いている最中、私の頭の中ではずっとボブ・ディランの“Knockin' On Heaven's Door”が(時々クラプトン・バージョンで)流れ続けていました。
 そう言えば、昔『天国の門』という映画もありました。『ディア・ハンター』で一躍、名監督になったマイケル・チミノの次作でしたが、批評家たちから散々に叩かれ、ほとんどお蔵入り状態になってしまいました。私は当時、映画館に観に行きましたが、(ストーリーは忘れました)映像は素晴らしく、決して駄作などではない、寧ろいい映画だと思った記憶があります。
 さて、夢中で描いている内に、思いのほか時間が過ぎていました。隣のアロハシャツ屋のご主人からは「個性的でいい作品だ。」とお褒めの言葉を頂きました。でも、肝腎の美術館は閉館時間になっていました。松田正平展は、また出直すことにします。