東寺五重塔と桜

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2019年 33cmx27cm 紙、鉛筆、水彩

 二日目、奈良から石清水八幡宮経由で京都に入り、宿の下見をしてから、同僚と駅で別れたのは午後2時過ぎでした。別行動の家族と合流するまで、少し時間があったので、東寺に行ってみました。

 3月終わりの京都は、やっと桜が咲き始めたところでした。まだ花見にはちと早い感じだったのですが境内には春の陽気に誘われた市民や観光客が集っていました。五重塔を見上げる場所にちょうど良いベンチがあったので、お茶屋の出店のおばちゃんたちに時々品定めされながら、描きました。頭の上の枝は、ほとんど蕾ばかりでしたが、あと二、三日もすれば咲き揃いそうに見えました。

 閉門間際、せっかく拝観料を払ったのだからと、立体曼荼羅を拝みに講堂に入ってみました。大半の仏像が東京国立博物館に出張中ということはわかっていましたが、ガランとした空間に残された不動明王が、何だかいつもより小さく感じられました。