小田原城の松


2017年 27cmx22cm 紙、鉛筆、水彩
 久しぶりに訪ねた小田原城は大規模な改修工事を終え、前にもまして堅固な鉄筋コンクリートの要塞に生まれ変わっていました。中の展示室は博物館並みに立派で、階段も上り下りしやすく、それなりに観光客は入っていましたが、絵のモチーフにしたいとは思いませんでした。天守閣のある広場に、400年前からあった七本松が一本だけ残っています。さすがに老齢になり、折れた枝を治した跡や支柱もありますが、ぐっと天に向かって見栄を張る姿は立派で、つい城に背を向けてスケッチしてしまいました。