假粧坂(化粧坂)切り通し


2018年 33cmx25cm 紙、鉛筆、水彩
鎌倉は海と山が近く、コンパクトな市内に住宅と自然、店舗と史跡が混在していて飽きません。5月の鎌倉は年配の観光客が多く、どこも混んでいますが、さすがにこんな急坂だけは敬遠される様です。と思いきや、賑やかな小学生の団体が去った後、健脚の熟年夫婦が、立派なカメラを持って、颯爽と通り過ぎて行きました。
けはいざか(けわいざか)は鎌倉七口の一つで、北から鎌倉に入る要衝でした。この坂を登り切った葛原ヶ丘はかつての激戦地、刑場で、今も不穏な空気が漂います。平家の武将の首実検のため、ここに死化粧した首を晒したという坂の名の由来も案外真実なのかもしれません。