三嶋大社・初詣

f:id:murakami_tsutomu:20220105084024j:plain

2022年 16cm×22.5cm 紙、鉛筆、水彩

 三が日を過ぎても、三嶋大社の初詣の人出は絶えることなく、ロープで人波を区切りながら、整列参拝にしていました。私は一人行列から外れて、本殿のスケッチを試みましたが、立ったまま追い立てられる様な状況で、ここまで15分位描くのがやっとでした。20何年か前に訪ねた時は、もうちょっと広々とした境内だった様な気がしますが、昔来たのが正月でなくて人が少なかったからなのか、或いは別の神社と記憶が入れ替わっているのか、とにかくだいぶイメージと違いました。

 信心深いとは言えない私が、遥々ここまで来た訳は、もちろん初詣ではなく、鰻に釣られてでした。1時間並んだ桜家の重は、やはり期待に違わぬ味でした。しかし、さすがに年末から正月にかけての飽食が祟り、その後、しばらく胃と身体が重たい日々を過ごす羽目になりました。そうしてみると、日本の食の暦はなかなか上手くできています。このタイミングで七草粥というのはとても理に適っていると実感しました。誠にありがたき先人の智慧と言えましょう。