浜離宮


2017年 25cmx33cm 紙、鉛筆、水彩
例によって、ここも以前に来たことがあるかないか、思い出せません。ずっと東京に住んでいるので、恐らく子供の頃には連れて来られたと思うのですが、忘れてしまいました。尤も周囲の高層ビルなど昔とは様変わりしていますし、庭園そのものはどこも似たり寄ったりなので、子供の記憶になど残るはずもないでしょうが。
改めてまっさらな気持ちで園内を歩いてみると、やはり東京湾の海水を引き込んだ「潮入の池」が浜離宮の主役でした。どこの池にも当たり前のようにいる、目障りな鯉の姿がないことが、水底の野生まで感じさせ、庭園の価値そのものを高めているように思えます。
園内は思ったより広く、将軍が鷹狩りをした鴨場などもありました。この日は梅雨の晴れ間で、恐ろしく陽射しが強かったので、海沿いに木陰のベンチを見つけ、そこから庭園中央側を見返して描きました。