藝民館


2017年 25cmx33cm 紙、鉛筆、水彩
先週末、長い間お世話になった藝民館の片付けに行って来ました。ここを作業場にして木工製作を行い、管理もしてくれていた市川君が、いよいよ国道沿いに自分の工房兼ショップをオープンするということで、めでたく撤退です。この建物も取り壊される訳ではなく、しばらく地域の寄合所として残るそうで、置いてあった私物を処分するだけの簡単な片付けは小一時間で終わりました。
今や都会ではできない大きな焚火を井上さん、新井さんと囲みながら、色々なことを思い出しました。20年前、当時の町長に掛け合って、廃校になった小学校を貸してもらったこと。敢えて一番古くて小さい学校を選んだので(他に鉄筋の廃校が2つありました)、やけに感心されたのを覚えています。度々修繕されていたとは言え、木造校舎はその時点で既に築100年でした。それ以来、夏はBBQ会場や釣りの基地として、冬はスキー宿として、結構な頻度で利用させて貰いました。ウチの高校生の娘にとっては、生まれた時からあらゆるアウトドア活動の拠点がここでした。
諸行無常だねぇ。」藝民館最後の晩、馬鹿話をしながらビール、ワイン、日本酒と次々吞み干し、久しぶりにカエルの大合唱の中で眠りました。翌朝、いつもの様に井上さんと新井さんは釣りに出掛け、私はこの絵を描いてから、全ての物事には必ず終わりが来ることを噛みしめて、帰途につきました。