広沢池(ひろさわのいけ)


2017年 22cmx27cm 紙、鉛筆、水彩
大覚寺から東に10分ほど歩くと、大沢池より一回り大きな広沢池があります。平安時代宇多天皇の子の寛朝僧正がこの地に遍照寺を開いた時掘ったとも、また秦氏が灌漑のために造成したとも伝えられる溜池は、穏やかな水面に嵯峨富士を映していました。色々な種類の水鳥だけが朝早くから賑やかに活動しています。
ここは昔から観月の名所だった様で、芭蕉の句碑がありました。
「名月や 池をめぐりて 夜もすがら」
西行の句ものこっています。
「宿し持つ 月の光のををしさは いかにいへども 広沢の池」
「池に澄む 月にかかれる浮雲は 払ひ残せる水錆なりける」