備前・織部ぐい呑


2015年 15cmx22cm 紙、鉛筆、水彩
 自作のぐい呑を並べて描きました。
 左の備前は無釉で焼き締めてありますが、窯の中で火が当たったり灰を被ったりしたところに、何とも言えぬ自然の表情が現れるのが魅力です。この器にも一部、釉薬を掛けた様な艶が出ました。
 右の織部は赤土を素焼きしたものに、白土と鉄で絵付けし、透明釉と緑釉を掛けて本焼きしました。絵や器肌からすると、こちらの方が伊万里などの磁器に近く思えますが、実は逆です。織部は完全に陶器で、叩くと鈍い音がしますが、備前は磁器に近い金属音が出ます。正確に言うと、備前は陶器でも磁器でもない、碑器(せっき)という分類になります。