素描・小林秀雄


2015年 高52cmx幅44cmx奥行60cm 麻布、樹脂、漆
 1967年に自宅のソファで撮られた、小林秀雄の有名なポートレイトがあります。大著「本居宣長」執筆の合間、取材に応じながら、かなり寛いだ姿勢で写っています。向かいにカメラマンがいるはずですが、小林の手はコレクションの勾玉を弄んでいます。その眼もレンズではなく、前方のテーブル上にある信楽壺に据えられています。来客の手前、ネクタイはしていても、何かに集中すると周りはもう眼中になくなってしまうようです。その姿をソファごと、素早く鉛筆で描くように、彫刻してみました。

 この作品は、今(12/28まで)東京芸術センター(足立区千住1-4-1)2Fホワイトスタジオで開催中の日本芸術センター第5回彫刻コンクールに出展されています。会場はJR・東京メトロ北千住駅1番出口から徒歩5分です。