初夏の千體地蔵堂

2024年 25cm×32cm 紙、鉛筆、水彩

 初夏の正福寺を訪ねました。千體地蔵堂を描くのは四度目です。今回は山門から堂に向かって右側の大きな白樫?(絵を覗きに来た初老の女性がそう言っていました。)の根本が丁度良い日陰になっていたので、そこに陣取りました。ここから見ると反り返った屋根の四隅は、正に(刃物の)切っ先と呼ぶ他ない形状です。明るい日差しの下、ぴたりと構えられた正眼の刀の様に、凛とした厳しさを漂わせる禅宗様建築なのでした。