２０１７年 33cmx24cm 紙、鉛筆、水彩
八月の最後に京都旅行をしてきました。地域によってはもう夏休みが終わり、余程の観光地以外は人混みも渋滞もない、快適な旅でした。初日はまず鞍馬に向かいました。貴船の川床料亭が続く道は混んでいたので、車を鞍馬駅に停め、ケーブルカーも使わず、山門から歩いて登って行きました。東京と違って京都はまだまだ暑く、この夏一番汗をかいてやっと本殿まで辿り着いたのですが、さらに奥があるというので、休む間もなく先を目指しました。牛若丸が修行した、今にも天狗が現れそうな木の根道を上り下りした所に奥の院はありました。絵の瓦屋根の建物は実は拝殿で、本当の魔王殿は白い幕の間からちょっとだけ見える、奥の小さな社です。正にその名の通り、鞍馬山の鬱蒼とした極相林の中で静かに凄みをきかせている様でした。
