２０２１年 33cmx25cm 紙、鉛筆、水彩
台風が温帯低気圧に変わり、晴れ間が出てきた午後、学校の3階から、連なる雲の群を描きました。上空は相変わらず強い風が吹いている様で、次々形を変えながら流れていきます。ぐずぐずしていると、とても筆が追いつきません。ふと見ると、隣の家との境にあるシュロが、椰子の様にも見えて、ちょっと南国ムードを漂わせていました。
世の中は相変わらず外スケッチがしにくい雰囲気なので、どうしても自分のテリトリーの景色ばかりになってしまいます。3階から描くのも、それはそれで良いのですが、いつも面白い雲や光があるとは限りません。時々空を眺めながら、「これは！」というシーンに出逢ったら、チャンスを逃さず、一気呵成に行くしかないでしょう。絵に限らず、何事も瞬発力が大事です。なし崩しに時間を延長しながら、だらだら物事を進めるのは、どうも性に合いません。身内からは「生き急いでいる」となじられますが。
