湯島天神の梅


2016年 27cmx22cm 紙、鉛筆、水彩
 正月からめでたく松、竹と続いたら…、ちょっと早いかなとは思いましたが、描いて来ました。梅と言えば、やはり今年は中学3年生の担任なので、一番ご利益のありそうな湯島天神でしょう。三が日に寄った時は、物凄い初詣の行列で、近づくことすらできませんでしたが、1月も後半になって、スケッチする隙間は何とか確保できました。
 陽当たりのいい樹の花がやっと二分咲きというところでしたが、年配の団体や受験生で賑う境内には、合格甘酒とか合格焼き鮎とか、さすが江戸っ子らしい便乗商法が溢れていました。ごちゃまぜの食べ物の匂いが北風で掃われた瞬間、ほわっと梅の香りが漂います。絵の左側にそそり立つのは、文字通り鈴なりに括りつけられた合格祈願の絵馬、絵馬、絵馬です。これからひと月ちょっと、うちの受験生たちにもそれぞれほっとする春が来てくれることを祈ります。