真夏の空

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2021年 25cm×33cm 紙、鉛筆、水彩

 いきなり真夏になって、景色のコントラストが変わりました。明暗の幅が広がり、目も疲れる季節です。

 おまけにオリンピックなどやっているのがいけません。東京招致には反対でしたが、始まったら始まったで、オン・タイムに釣られて、つい夜までテレビ画面を見つめてしまいます。バカは重々承知ですが。

 さて、彫刻はまだ良いのです。ぼうっと全体を眺めながらの作業なので。制作中に「凝視する」ということはまずありません。細かい部分を削る時は目に頼らなくとも、手で触ればわかりますからね。でも、絵の場合は外での紫外線が問題です。紙やパレットでの乱反射も加わり、長時間のスケッチ後は瞼がしょぼしょぼしてきます。サングラスをかけていても、両目が充血して困ります。

 せめてこの絵の様に、屋内に身を置いて描けば、少なくとも暑さや蚊の攻撃から逃れられるだけマシです。その分、血の通わない絵になってしまわないか、やや不安もありますが。いずれにせよ、私にとって絵や彫刻が、この先ずっとつくり続けられるものでないことだけは確かです。だからこそ、今できることはしておこうと最近よく思います。