武相荘

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2020年 27cmx33cm 紙、鉛筆、水彩

 首都圏から出られない夏休み、岡本太郎美術館に行った帰り道、鶴川の武相荘(ぶあいそう)に寄りました。10年以上ぶりでしたが、前には無かった駐車場やレストランができていました。庭をいくらか犠牲にしたのかもしれませんが、訪ねる側からすると、ずいぶん便利になりました。レストランにも入ってみました。ランチタイムでしたが、味も値段も手頃で、好感が持てました。

 ここは白洲次郎・正子夫妻が戦時中に移り住んだところで、武蔵と相模の境というロケーションを「無愛想」に引っ掛けて命名された田舎家が、丸ごと記念館として公開されています。そう言えば、何年か前に屋根の茅を葺き替えたと、ニュースになっていました。中は昔通りで、白洲正子が執筆していた小さな書斎がそのまま残っています。白洲次郎が「従順ならざる唯一の日本人」だった頃の資料なども展示してあり、広くはありませんが、見所は沢山あります。屋敷の表から裏にかけては起伏のある庭になっており、この絵はその散策路の入口のところに立って描きました。暑い中で蚊に刺されながら、ざっとスケッチして帰りました。