室内Ⅱ

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2020年 41cmx32cm  紙、鉛筆、アクリル絵具

 先週は北東側(鬼門ですね)でしたが、今回は同じ部屋の北側を描きました。前回、思った以上に手こずった室内でしたが、取り敢えず退屈凌ぎにはなったので、今度は別方向からアプローチしてみました。

 部屋は北側と南側が大きな本棚で仕切られています。この絵の北側の棚には、主に美術関係の画集や資料などが納められています。本が多いので、北も南もそれぞれ床から高さ2.4メートルまで、一間幅で作ってもらったのですが、今になって、もっと高く天井まで本棚にしておけば良かった、と後悔しています。南側の棚など、一段ずつに本が前後二列に置かれているばかりか、隙間にも横にして詰め込まれている有様です。これでも一度、段ボール10箱以上売り払ったのですが、またすぐに溜まってしまいました。見ての通り、本棚の上には彫刻が置かれてしまっているので、増設もままならず、またその内、いらない本を処分するしかありません。

 大きなテーブルを挟んで、向かいに立っているのは、10年前につくった等身大の平櫛田中像です。静岡県立美術館で行われていた富嶽ビエンナーレ展で佳作賞をもらった作品です。107歳まで生きた彫刻家の着物と帯は麻袋を解いて縫い、染め上げました。

 その右にあるのは、結婚祝いに知り合いからプレゼントされた、イサム・ノグチの「あかり」です。さすがに年月が経ち、穴だらけの提灯お化けみたいだったので、先日、その辺の和紙や障子紙を使って補修しました。パッチワークの様につぎはぎですが、イサム・ノグチと私のコラボという事で、これはこれで面白いオブジェになりました。そう言えば、今日はこの「あかり」を頂いてから、22度目の結婚記念日でした。